
日本はエネルギー資源を持たない。そのことが逆説的に日本をエネルギー先進国へと成長させてくれるかもしれない。エネルギーは石油や原子力によらず、あらゆる方法でその生成が研究されている。藻類から石油を生成するバイオ燃料、二酸化炭素からエネルギーを生み出す光合成、廃棄物発電や多領域にまたがる再生可能エネルギーの研究も脈々と進められている。
エネルギーの開発速度と消費のバランスが当然懸念されるが、テクノロジーの進歩によって、エネルギーの消費効率は飛躍的に向上しそうだ。誰もいない場所を暖めたり、冷やしたり、照らしたりという無駄はセンシング技術と制御技術によって減少していくはずだ。また、運転者しか乗っていない乗用車が深刻な渋滞を起こすような非効率は徐々に淘汰されていくだろう。個人が所有し「ドライブ」されるクルマから、合理的に無人運転車をシェアしあう高効率移動すなわち「モバイル」へと徐々に移行し、相対的にクルマの数は減少する。エネルギーの生産と消費のバランスはそんな風に変わっていく。
Aug 22, 2017