宅配2000億個時代の段ボール

気づけば、家の片隅に溜まることが多くなった段ボール。
私たちは、宅配便が急増する未来に向けて、段ボールの新しいかたちを考えました。

── 段ボールを1/2にする

「1/2段ボール」は、四角い段ボールを半分に切るように小型化した三角形の配送箱です。独自の形状によって、トラックでの配送や家での保管時の空間効率を高め、処分する際のたたみにくさを減らします。あたりまえと思っていたかたちを変えてみることで、特定のものが収めやすくなったり、たたずまいの印象が変化したり、段ボールの新しい可能性が見えてきました。

── 2600億個の荷物を運ぶために

── トラックの積載効率を2倍にする

── AIロボット配送に適した小ささ

「1/2段ボール」は、ドローンや自動配送ロボットが運びやすい段ボールとなるかもしれません。AIロボット配送はこれからの配送手段として、少子高齢化などによるドライバー不足の解消や、トラックではカバーしきれない住宅街やビル、離島にまで細やかに届けるラストワンマイルの強化に期待が寄せられています。国内外でも実証実験的に導入される事例が続々と増えはじめていますが、その多くのロボットは数箱しか積載できません。しかし、四角い段ボール1つのスペースに2つ置ける三角形の段ボールであれば、積載量を倍にすることができます。AIロボット配送時代の積載効率化に、「1/2段ボール」は貢献します。

── 丸いものほど丁寧に運べる

スイカ、ボール、食器、お弁当箱、植木鉢。三角形の段ボールは、円形や球形のものを運ぶのに適しています。丸いものを側面の3点でしっかりと固定するため、箱の中で余計に動くことはなく、包装材も少なく済みます。また、力を分散する三角柱の構造は、変形しにくく、頂点への衝撃に強い耐久性を持ち合わせています。防災セットをいれておけば、収納を圧迫することなく備蓄できそうです。三角形ならではのものの収め方を試してみてください。

── たたみにくさを軽減する仕掛け

誰もが経験したことのある、段ボールのたたみにくさ。小さくまとめようにも広がったり、かさばったりして手間がかかるあの負担も解消しました。四角形よりも三角形の方が折りこんだ時に厚みが生まれにくく、比較的平らにたたむことができます。また、独自のロック機構を開発。フラップに入った切れ目を折り込むことで、紐などを使わなくても折りたたんだ状態でロックされ、かさばることなくストックができます。

── 圧迫感のある存在から、静かにたたずむ存在へ

角を一つなくすことで、室内での存在感も新鮮になりました。これまで空間を圧迫するように存在していた段ボールですが、「1/2段ボール」なら部屋や収納の四隅にそっと収まります。端に身を寄せる様子は、これまでの段ボールにはなかった謙虚さを感じさせます。ストックしているものや収納に入りきらないものも、この段ボールに入れて隅っこに置いておけば、物置の奥にしまい込んでしまうよりも気持ちよく管理ができるかもしれません。

── SPEC