May. 2015

CGデザイナーに大切なこと CGデザイナーに大切なこと CGデザイナーに大切なこと

斎藤 勇貴/画像制作CGグループ CGIデザイナー

丹念に観察しながら、修正を加え、仕上げていきます。

斎藤 勇貴

画像制作CGグループ CGIデザイナー

北海道札幌市出身。神奈川大学経営学部卒。イメージスタジオ109など数社を経たのち、2006年日本デザインセンター入社。商品広告の制作を中心に、NHKの番組タイトルのモーショングラフィックスやSE構法の動画など幅広く活動している。

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こんにちは、斎藤勇貴です。2006年よりCGデザイナーとして働いています。僕の仕事は「プロダクト系3DCG」が主で、商品広告の制作を得意としています。日本デザインセンターではさまざまな分野のクライアントとの関わりがありますが、中でも印象的だったのは、家を一軒建てたことでしょうか。耐震構法SE構法の木造システムを提供するエヌ・シー・エヌの技術を紹介する動画の中で、家一棟の柱や梁、木材を繋ぐ金物を組み上げていきました。今までいろんな物を作ってきましたが、家の設計図を見ながら作るというのは初めての経験です。専門的な知識を必要とする箇所も多く、そのひとつひとつを調べて理解をしながら、モデリングをし、建築図面にそって木材や金具を配置していきました。また、図面からはわからないリアルさを追求するために、本物の建材を借りて撮影。木材ごとに位置や形が異なるフシ、金物の溶接の痕跡などを丹念に観察しながら、修正を加え、仕上げていきました。制作期間はおよそ2ヵ月。この間はこの仕事だけに集中しました。じっくり観察し、手をぬかず作り上げることは、時には本物以上に本物らしさを追求するCGにおいて、何よりも大切なことです。

入社する前は、村上隆氏が主催するカイカイキキのアニメーション部門に所属していました。 ずっとCMや印刷物などの広告制作をしていたのですが、カイカイキキでのアート作品としてのアニメーション制作活動はとても刺激的で、美大のアトリエのような、毎日新しい表現を模索していく“実験室”のようなスタイルでした。この頃は映像表現のあれこれを吸収しようと、時間を見つけては、アニメーションや特撮ものなど新旧の映画作品を年間百本は見ていましたね。 じつは経営学部の出身です。そもそもはメディアに関する授業の中で動画制作の機器に触れるきっかけがあり、この世界への道が開けました。特別な教育を受けてはいませんが、そのつど生まれる興味と勉強を重ねていくことで、プロとしての技術が自然に身についていきました。 また進化の早い分野ですから、今も新しい技術をチェックして取り入れるなど、勉強は欠かせません。

映像制作に徹した会社もありますが、デザインセンターは総合的なクリエイティブカンパニーです。グラフィックデザイナーもフォトグラファーもいます。同じ会社だからこそ、お互いの技術を持ち寄り、一緒にもの作りができるメリットは非常に大きいと思います。グラフィックデザイナーとイメージを固めていくなどの作業にもじっくり時間がかけられます。いくつもテスト制作を行いながら、話したい時に膝を付き合わせて話ができることで格段にクオリティが上がります。

妻と小学生の子どもと3人暮らしです。以前は完全な夜型でしたが、子どもが生まれてからは生活が変わりました。夜はなるべく遅くなりすぎないように帰宅し、朝、子どもと一緒に過ごす時間を意識して持つようになりました。朝食を食べて子どもを送り出しながら出勤すると、始業時間の1時間前にオフィスに到着します。朝型になってわかりましたが、朝はすっきりとした頭で仕事ができるんです。子どもが生まれた時に購入したカメラもすっかり僕の趣味になりました。もちろん撮った写真のレタッチもしますよ。子ども中心とも言えますが、おかげで新しい仕事と生活のスタイルが生まれたような気がしています。

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